Column

年金制度改革法案について その③

年金制度改革法案について その③

皆さま、こんにちは!
社会保険労務士法人Voiceです。

これまで2回にわたって年金制度改革法案についてみてきましたが最終回の今回は「遺族厚生年金の見直し」についてです。

遺族厚生年金は、厚生年金保険の被保険者期間がある方のうち一定の要件を満たす方が死亡した場合に、残された遺族に支給されるものです。
支給される遺族にも要件があり、このうち20歳代から50歳代で死別した子のない配偶者に対する遺族厚生年金は、生計を主に維持している者が夫であり、夫と死別した妻が働いて生活をしていくことは困難であるという社会経済状況を背景に、妻に対しては、30歳未満の場合には5年間の有期給付、30歳以上の場合には期限の定めのない終身の給付を行っています。一方で、夫は就労して生計を立てることが可能であるとの考えの下、55歳未満の夫は遺族厚生年金が受け取れないこととなっています。

今回の改正では、女性の就業率の向上や共働き世帯の増加等といった社会経済状況の変化や、制度上の男女差を解消していくことを目的とし、夫の年齢要件を撤廃します。
その上で、20歳代から50歳代で死別した子のない配偶者に対する遺族厚生年金は、配偶者の死亡といった生活状況の激変に際し生活を再建することを目的とするための5年間の有期給付となりました。 改正により夫については、支給対象が拡大されることから、その施行時期を「2028(令和10)年4月」からとした一方で、妻については、これまで年齢に関わらず、期限を定めず支給されていたものが5年間の有期給付となることから、段階的に見直しを行うこととし、子のない妻の有期給付の対象年齢を2028年4月以降、30歳未満から40歳未満に引き上げた上で、その後20年かけて60歳まで引き上げることとしています。 なお、すでに遺族厚生年金の支給を受けている方や、60歳以降に新たに遺族厚生年金の支給を受けることができるようになる方等については、これまでどおり、期限の定めのない給付が行われます。 就労可能な年代の方の5年間の有期給付に関しては、現在の遺族厚生年金の額より約1.3倍増額した額を支給することで、できるだけ早い生活再建を促し、様々な事情により就労が困難である等一定の配慮が必要な方については、5年間の有期給付終了後も継続給付を行うこととされています。見直しによって5年間しか支給されなくなったという面がクローズアップされがちですが、細かな調整が行われている面にも注目していただければと思います。 以上、3回にわたって改正が行われた事項のうち重要なものをピックアップしてご紹介してきましたが、ご紹介できなかったものも含め、下記の厚生労働省のホームページに概要が掲載されていますので参考にしてください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00017.html

Copyright© 関西での助成金申請のことなら|社会保険労務士法人ヴォイス All Rights Reserved.
サイト内の記事・写真・アーカイブ・ドキュメントなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載を禁じます。

トップへ戻る ▲