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「カスハラ防止対策の義務」がいよいよ法制化!

「カスハラ防止対策の義務」がいよいよ法制化!

こんにちは!社労士法人Voiceです。

いよいよ「カスハラ防止」に向けた大きな転換点がやってきます。2025年の通常国会で改正法が成立し、今年(2026年)10月からの施行が決定しました。これまでは「個人のマナー」や「現場の我慢」で片付けられがちだった顧客による迷惑行為が、今や「法律で防ぎ、組織として対処すべき社会課題」へと明確に変わりました。

施行まで約半年となった今、私たちには何が求められ、社会はどう変わっていくのでしょうか。改めてそのポイントを整理しておきましょう。

●そもそも「カスハラ」とは?
厚生労働省のマニュアル等では、カスハラを以下のように定義しています。
「顧客等からのクレーム・言動のうち、当該言動の要求の内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該言動により、労働者の就業環境が害されるもの」
少し難しい表現ですが、簡単に言うと「正当な理由がない、あるいは理由があってもやり過ぎな要求や言動」のことです。

●どこからがカスハラ?
 ・正当なクレーム ⇒「届いた商品が壊れていたので交換してほしい」
 ・カスハラ⇒「商品が壊れていた!誠意を見せろ。今すぐ家に来て土下座しろ!」
このように、要求の内容や伝え方がエスカレートしたものが対象となります。

●施行によって変わる「社会のルール」
今回の法制化の大きなポイントは、「従業員を守ることは企業の義務である」と明確に定義されたことです。
これまでの日本社会には「お客様は神様」という考え方が根強くありました。しかし、その陰で過度なストレスから心身を病んでしまう従業員が増加したことを受け、ルールが刷新されました。
①「NO」と言える環境へ
→ 理不尽な要求に対しては、サービスを打ち切るなどの毅然とした対応が推奨されるようになります。
②SNS等の誹謗中傷への対策
→ ネット上での晒し行為や個人への攻撃も、法律に基づいた対処が進みやすくなります。

●企業が果たすべき「3つの役割」
これから企業には、単なる努力目標ではない具体的な対策が求められています。
① 方針の明確化と周知
→「私たちの会社はカスハラを許しません」という姿勢を社外にポスターなどで掲示したり、社内ルールを制定したりすることです。
②従業員を守る体制づくり
→ 現場のスタッフが一人で抱え込まないよう、相談窓口を設置したり、上司がすぐに代われるバックアップ体制を整えたりすることが必須となります。
③事後ケアの徹底
→ 万が一被害にあってしまった従業員に対し、メンタルヘルスのサポートや法的措置の検討など、適切なケアを行う責任があります。


おわりに…「誰もが心地よく過ごせる社会へ」
カスハラ対策の目的は、決してお客様を敵視することではありません。働く人が安心して笑顔で接客できれば、結果としてサービスの質が向上し、多くのお客様にとってもプラスになります。今回の施行をきっかけに、「サービスを提供する側」と「受ける側」が互いに尊重し合える対等な関係が広がっていくことを願っています。
当事務所でも、スタッフが安心して最高のパフォーマンスを発揮できるよう、引き続き環境づくりに努めてまいります!

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